葬儀というのは、その地域ごとに異なる風習があります。日本全国どこでもお葬式は同じかと思えば、実は地域によって大きく異なる場合があります。例えば、火葬に関しても前火葬と後火葬と言った違いが見られます。東北の豪雪地帯では、予め前火葬が行われ、その後に葬式が執り行われます。
これは、豪雪地帯という地域の特性が深く関係しています。昔は交通の便が悪く、雪が降るのですぐには葬儀場へ人々がアクセスすることが難しい状況がありました。そこで、予め遺体を火葬し、その後に葬儀と執り行っていました。
そうした風習が今でも残っていて、東北の雪が深い地域ではこうした前火葬が定着しています。また、東北の地域では新聞に訃報欄を設け、お葬式の案内を出しています。今では一般葬は少なくなり、家族葬ばかりが増えています。
しかし、一般葬が主流であった頃には、この訃報欄をみてお葬式に参列する予定を立てるというのが一般的でありました。また、小さな村では役場の町内放送にて、お葬式の予定が案内されることがあります。それを聞いて村の人々はお葬式の準備を手伝ったり、参列をしたりしていました。
しかし、こういった風習も過疎化等によって薄れてきています。