2016年09月18日

本来の意味合いも考えてみたい葬儀

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葬儀は亡くなった人を送る儀式なので、それを行うことは当然だという人は多くいます。しかし、どうしてもしなくてはならないものなのかという疑問を抱いている人も最近は増えてきました。少子化、高齢化といった現在の社会状況の中、加えてそれぞれの家庭の事情や住宅事情など様々な悩みを抱えている人がたくさんいます。自分が亡くなった後、家族に負担をかけたくないとして、自分のお葬式は簡単に済ませてほしい、あるいは火葬のみで宗教的な儀礼は必要ないという人も多くなっているようです。

また、長い年月をかけて形式化してきてしまったお葬式という儀式そのものに対する疑問を持っている人もいます。一般的にお葬式と呼ばれる儀式には、亡くなった人の体を葬るために行う火葬や埋葬、亡くなったことを受け止めるお通夜、故人を送り、社会的にも告知する告別式、そしてその後も故人を偲ぶ法要があります。ただ故人の体を葬ることという理解のもとで行うのであれば、火葬のみで済ませることも可能です。しかし、親しい人がいなくなってしまったことを受け止めるためには時間も必要で、そのために様々な儀式を行って、現実を受け入れていくととらえることもできます。

お葬式という儀式は、故人のためばかりではなく、残されて人々にとっての心のケアを行うという意味もあるといえます。お葬式はお金がかかる、葬儀社の言いなりになって後悔したといったマイナスのイメージもありますが、本来の意味に立ち返って考えることも必要な時にきているのかもしれません。